キシリトールガムのむし歯予防効果
blog

最近、歯科専用のキシリトールガムと市販品との違いは?というご質問を受けました。

今回は市販されているキシリトールガムと歯科医院で販売されているキシリトールガムの違いについて簡単に説明させて頂きますので、商品を選ぶ際の参考にしてみてください。

まず、キシリトールとは何か?
キシリトールは白樺や樫の木などを原料とした天然素材の甘味料です。
イチゴ、カリフラワー、ほうれん草、レタスなどの果物や野菜にも微量含まれていますが、むし歯予防に効果的な量(1日約5~10g)には満たないので、むし歯予防のためにはガムなどが有効的だと思います。

さて、歯科専用のキシリトールガムと市販品との違いは?何が違うのか・・

実は成分や特徴などに違いがあります。
また、キシリトールが配合されていれば、どんな製品でもむし歯予防に効果があるわけではありません。甘味料にキシリトール以外の糖質が使用されているかどうかです。

xylitol

<歯科専用のキシリトールガムの特徴として>
● 甘味料としてキシリトール100%配合
キシリトール以外の甘味料は配合されていません。市販品ではキシリトールは配合されていますが、それ以外にも糖質が入っているため、キシリトールの効果を十分に期待することができないのです。
● 歯の主成分を配合
歯の主成分であるリン酸カルシウムが配合されており、再石灰化を助けます。
● 歯にくっつきにくいガムベース
歯にくっつきにくいガムベースが使用されているので、矯正装置や仮歯、義歯の方にもんでいただけます。
● 噛む力を鍛えることができる
市販のものよりもガムベースが少し硬いので、噛む力を鍛えることができます。

<むし歯予防に効果的なキシリトールガムの選び方>
● キシリトールが製品に含まれている甘味料の50%以上を占めていること
糖質中におけるキシリトールの割合が50%を超えていることを確認し、できるだけ高配合のものを選びましょう。市販されているキシリトールガムの場合、キシリトール配合と書いてあっても、微量しか配合されていない場合もあるので注意が必要です。
● キシリトール以外の甘味料は低酸性のものを使用していること
キシリトールが配合されていても、砂糖など酸が出る甘味料が入っていては意味がありません。「シュガーレス」表示を確認し、糖類が0gであるかの確認が大切です。
● クエン酸などの酸を含んでいないもの
柑橘類などの香料が多量に含まれる場合、酸を産生する可能性があるので、配合されていないものを選びましょう。

<キシリトールガムの効果的な噛み方>
● 1日に5~10g摂取する
むし歯予防に必要なキシリトールの量は1日5~10gです。歯科専用のキシリトールガムには、1粒につきキシリトールが1.3g含まれているので、1日4粒~8粒を目安に摂取します。
●  一度にたくさんより、何度かに分けて摂る
おすすめのタイミングは食後や間食後です。朝食後・昼食後・おやつの後・夕食後・就寝前などに取ると良いでしょう。食後お口の中に残った糖分や酸をだ液で洗い流すために、歯磨き前に噛むのがポイントです。そして、一度にたくさんより1日の内3~4回以上に分けて摂取します。
キシリトールが100%配合されているガムであれば就寝前に摂取しても問題ありません。
●  ガムは味がなくなっても5~15分噛む
噛み始めて最初に出てくる甘い味がキシリトールです。特に、100%キシリトールを甘味料に使用している場合は、味が持続しないことが多いですが、 味がなくなってもだ液の分泌を促進するために5~15分噛みましょう。
効果的にキシリトールガムを摂取し始めて2週間ほどでプラーク(歯垢)がつきづらくなり、3か月でミュータンス菌に対する効果が現れ、むし歯になりにくいお口の環境にすることができます。

投稿日:2015年9月5日  カテゴリー:未分類